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実践 カラーマネジメント教室 '07

主催:社団法人 日本写真学会 第三回カラーマネジメントセミナー
会場:株式会社小森コーポレーション 小森スクール


2007年1月26日、実践カラーマンジメント教室が、当小森スクールにて、開催されました。
セミナーは午前1回、午後2回の合計3回行われ、朝一番の講演から、大変大勢の方(各回定員30名)にお越しいただきました。
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講演の内容は、印刷機械メーカーから見た、印刷ワークフローにおけるカラーマネージメントにおいて、上流工程の色情報がどのように印刷工程に伝達されるのか?など、JAPANカラーや印刷の標準化などといったトピックを交えて、弊社販売推進部部長の吉川より講演。続いて有限会社ハンディの鹿野社長より、カメラマンのためのカラーマネージメント活用法として、最新のモニターやプリンターなどを使用しての実演を交えながら講演いただきました。
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そして、当スクールのDoNetセンター及びプレスルームにて、鹿野社長の実演で使用された画像データを実践的にアウトプットするまでの一連の過程をご覧いただけるよう、画像データをモニターで確認し、インクジェットでプルーフを出力して確認後、CTPで刷版を出力し、最後にオフセット印刷を行うまでを実演しながら説明させていただきました。スクールでの説明は弊社小森スクールの波多野課長が、今回使用いたしましたオフセット枚葉印刷機LITHRONE S26のオペレーションを白石、サブを大塚が担当致しました。
これまで1回、2回共に好評でありました「実践 カラーマネジメント教室」は会場の都合で実機を使っての実演(実際の印刷)ができなかったとのことですが、3回目の今回は弊社が全面的にご協力させていただき、より理解を深めていただくことができたものと思います。


主催者挨拶:
カラーマネージメントセミナー実行委員長 東京工芸大学 犬井教授
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開会の辞と、特に印刷機械を使っての初のセミナーに対する弊社の協力へのお礼をいただきました。また、人間の目の色に対する錯覚を、OHPシートのカラー画像とブルーのフィルター(部分と全面)の組み合わせを使って、分かりやすくご説明いただきました。


司会進行
実行委員 水上印刷株式会社 荻野役員:
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セミナーの進行を含め、以下のお話をいただきました。
「小森の吉川部長よりお話いただいた後、カメラマンであるハンディの鹿野さんより、モニターの最新機種(発売前のものも含め)の実演をいたします。
モニターを使った実演、レクチャー後は場所を移して、小森スクールのプリプレスルーム、プレスルームでの各種の出力、印刷実演を行います。
実際に、鹿野さんがデジカメで写真撮影をされて、それをグラフィックデザイナーの諸星さんにデザインしていただいたものを、水上印刷でデジタル製版作業を行い、小森スクールのプリプレスルームに送り込んで、大日本スクリーンのTrueflow3でRIPし、同社のCTPであるPT-R4300で版を出力し、プレスルームの最新鋭の印刷機LITHRONE S26で印刷をおこなうところをご覧いただきます。
尚、当講演にあたり、設営準備は全面的に小森コーポレーションさんにご協力していただいているほか、プリンターはEPSON販売さん モニターはナナオさん、NECさん、三菱電機さん、日本サムソンさん、その他アップルコンピュータさん、東洋インキさん、大日本インキさん等多くのメーカーさんのご協力を得ています。ではセミナーに入ります。」


吉川部長:
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「印刷機械メーカーからみたカラーマネージメントということでお話させていただきます。
まず弊社の簡単な紹介ですが、小森コーポレーションは今年が創業以来84年で、主にオフセット印刷機をつくってきました。LITHRONE SシリーズやSPICAシリーズなどの枚葉機(一枚一枚切られた紙)は一昨年末に完全稼動を開始した茨城県の筑波工場と山形県にある小型機専門の子会社小森マシナリーで、オフ輪機(巻紙)SYSTEMシリーズや紙幣印刷機などは千葉県の関宿工場で、牛乳のカートンのようなパッケージ専門の片面巻紙印刷機をフランスのコモリシャンボンで製造しています。


小森スクールは、印刷オペレーターに対する実践教育を目的として1968年に開校し、6千名を超える生徒さんを輩出しています。東京と大阪に常設スクール施設があり、仙台、福岡などでショールーム機を利用したミニスクールを定期開講しています。
たとえば、印刷会社の新入社員様向けの基本・初心者コースですとか、経験者向けの実技・実践コース、デジタルシステムの使い方や印刷の標準化のコース、そして今回のセミナーテーマになっているカラーマネージメントの基礎を学ぶワークショップなど、さまざまなコースをご用意しています。」


レクチャーテーマ


1. オフセット印刷の色再現
・オフセット印刷とは?
・オフセット印刷ではどのように色を調整し、管理しているのでしょうか?
・また、どこまで色を再現できるのでしょうか?


2. 印刷ワークフローとカラーマネジメント
・デジタルワークフローにおいて、異なる工程間を色情報はどのように流れ、変換されていくのでしょうか?
・印刷基準のカラーマネジメントとはどのような考え方なのでしょうか?
・オフセット印刷の標準化とは?


以上の内容についてご説明申し上げました。


「特に重要なポイントは、印刷で再現できる色の領域で校正を制作し、それによって仕事を流していくことが印刷基準のカラーマネージメントであり、そのためにはオフセット印刷の標準化をきちんと進めていく必要があるということです。そうすることによって、以前から印刷作業の効率を悪くしていた校正に関する課題が軽減されていくのです。」


講演資料(抜粋)はコチラ 





ハンディ 鹿野社長:
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「カメラマンが撮影して、デザイナー、あるいは製版に渡すときに我々にもできるカラーマネージメントについてお話します。カメラマンの手元でかなりの印刷上がりをシュミレーションできるということを実践でお見せします。カラマネのおさらいを少ししますと、汚い画像もきれいに見えるのがカラーマネージメントではありません。汚い画像は汚く見える。だから奇麗にしなくちゃ!という判断ができるようになる。その判断がカラーマネージメントを実行しているすべての人間が可能になる。それがカラーマネージメントというものです。
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一番大事なのは、デバイスの安定です。
同じデータを見ているのに、ディスプレイやプリンター(ここでは入力プロファイルは除きます)で色が違うのは、最大の問題です。しかしデバイスによって色の再現が違うということは、正しいのです。機種によって、色材、それぞれの目標値、色彩が違うから色が変わるのです。そこを最初に理解しておいていただきたいと思います。RGB、CMYKなど色を作る道具は、デバイスに依存します。デバイスによって色が違うのは当然です。ディスプレイのバックライトの明るさが変われば、たとえばRGBを255と指定しても、フルパワーを出したときのディスプレイの明るさがそうでなければ、同じRGBが255でも見え方が異なってくるわけです。また印刷対象の紙の白も、蛍光染料がかかったものとそうでないものでも異なります。つまり、印刷もディスプレイも同じ数値を打ち込んでも変わってくるもの。デバイスが異なれば色再現が変わるのです。」


上記のような問題についての対処方法、またより美しい印刷物をつくるためのノウハウをレクチャーしていただきました。
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「カラーマッチングとカラーマネージメントの違いについても、印刷会社毎の癖を見込んでデザイナーやカメラマンが、ディスプレイの色を出力にあわせたとします。しかし他社で出力した場合、あるいは、プリンターを買い換えた時点で、全部データをつくりなおさなければなりません。所詮1対1の関係でしかなく、色は合いません。
それに対し、いつも同じ関係を保つのが、カラーマネージメントです。
元データのプロファイル、色域を出します。彩度の量を測定して、地図をつくります。
それをお互いに相似な関係になるようにします。
ディスプレイと元データの持っている色域とを合わせます。
プリンターも同じ、プリンターのもっている色域と元データを合わせます。
完璧には合わないにしてもかなりの相似でブレがありません。
カラーマネージメントは、世界共通の標準値になります。
参照しているL*a*b*という色空間は巨大な地図のようなもので、ICCプロファイルがもつカラーマネージメントの根幹になる、ある幅の中に収められた共通の基準値を参照することによって、近似な結果を期待することができる。これがカラーマネージメントの基本です。L*a*b*は、数値的に知覚できる色域すべてを情報として緯度、経度として記録したものです。」


鹿野社長からは、具体的かつ実践で使えるノウハウ、ディスプレイプロファイルの作り方、ハードウェアキャリブレーション、フォトショップでのカラーマネージメントの設定方法などを細かくレクチャーしていただきました。また、最新のキャリブレーションモニターを4台(ナナオ、NEC、三菱電機、日本サムスン 順不同敬称省略)ご用意いただき、それぞれのモニターの価格と特徴をご説明いただきました。


「カラーマネージメントを使うことで、かなりの近似値で判断できる。でも、それでもまだ色は合わない。」と、鹿野社長。適切な作業環境の注意点もご説明いただきました。


「人間の目は環境に順応しやすいため、いくら自分の目が正しいと思っても、部屋の明るさと色温度によって見え方が異なります。
窓のそばにあるディスプレイは最悪。朝昼晩で明るさが変わり、色も変わります。ディスプレイの側に青系のポスターが貼ってあるとして、それを見てからディスプレイを見るとディスプレイが黄色く見えます。環境の変わるものはダメ。机が黄色いと、ディスプレイが青く見えます。部屋は、直接光が入らないよう窓をふさぐ、照明には射光カーテンを用意してモニターに映りこまないようにし、壁の色はグレーが望ましいでしょう。」


また、色を合わせるには、カラーマネージメントは最低限の作業であり、より美しい印刷物を極めるための、カラーレタッチの重要性についても触れられました。




小森スクール:波多野課長
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「プリプレス工程において、印刷用PDFデータが印刷会社に届いたところからのご説明をいたします。その後の処理は、ワークフロー図をご覧ください。
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CTPワークフローにデータが流れ、刷版が出てきます。印刷は網点で再現していますが、
DTPのデータは網点化されていません。
網点にする作業はCTPワークフローのRIP上で行い、刷版に出力します。シンプルなCTPワークフローです。


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本日の、カラーマネージメントをプリプレスとどう絡めるかということですが、インクジェットのプルーファーやDDCP(ハイエンドのデジタルプルーファー)から直接色校正を出力する際、カラーマネージメントのためのプロファイルをかけます。校正出力用データもRIPでつくります。
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印刷機では、印刷の絵柄の量に合わせて、インキツボのキーを開閉してインキ供給量を変化させますが、それを自動でプリセットさせるために、版やプルーフへの出力を行なうのと同じRIPで絵柄の面積率データを作成し、CIP4/PPFデータの形式で出力します。それをネットワーク経由でコンバーターのPCCで受け取り、データ変換して印刷機にわたします。

実際の作業ですが、まず以下のようにして作られたプルーフの確認です。
オフセット印刷をターゲットにして、印刷物の色再現特性をプリプレスへフィードバックして、印刷をシュミレーションします。ICCプロファイルの作成はシンプルです。ターゲットとなる印刷物と校正のカラーチャートをPDC-SIIで測定し、プロファイル制作ソフトK-ColorProfilerでそれぞれのプロファイルを作成します。そして、カラーマッチングソフトであるK-ColorMatchProにプロファイルを設定して、インクジェットに出力指示をします。これで、印刷物をターゲットとした色校正が出力されます。
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この色校正で問題なければ(クライアントの了解がもらえれば)、刷版を出力します。
刷版と色校正、絵柄内容と各種プリセットのデータが、印刷機械側のオペレーションスタンドに送られてくるわけです。そして、刷版が取り付けられ、絵柄にあわせたツボキー開き量がプリセットされます。」
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プレスルームでは、まず印刷機械の全体の構成、各部の詳細の説明を、現物を使ってさせていただきました。
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印刷デモにおいては、事前に準備された一つ目の絵柄を印刷し、その間に次の仕事の版の取り付け準備とデータのプリセット準備を行ない、印刷終了と同時に次の絵柄への切り替えを行ないました。4分程度で洗浄、版交換、インキプリセット、試し刷りが自動的に終わり、オペレーターは印刷物の品質を走査型分光式色調管理装置PDC-SIIで確認し、問題無いことをモニターで見て、すぐに本刷りに入りました。印刷速度は最高速の16,000枚/時でした。
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印刷された絵柄と色校正とのマッチングも、プレスルームに準備されたサンプルでご確認いただきました。
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「カラーマネージメントが印刷現場にどのような効果をもたらすかといいますと、まずヤレ紙が少なくなること、そしてオペレーターのムダな作業をなくすこと。この二つが最大のポイントです。
カラーマネージメントを行わないと、ヤレ紙が大量に出ます。時間もかかります。印刷のことを考えたプリプレスワークをしてもらえれば、刷り出しから、わずかな予備紙だけで色校正(見本)と合ってきます。」




最後に荻野役員から閉会のお言葉をいただきました。
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「カラーマネージメントが、カメラマンさんやデザイナーさんの立場からも認識され、作業環境が整えられ、また、印刷会社でのプリプレス工程においても、各部門の立場で各々が実践することによって、色再現の安定化がはかられ、色情報が効率よく正確に伝達されることになり、結果的にムダなコストの発生を抑えるワークフローが実現でき、クオリティの高い印刷物をつくることができます。
今後も、広くカラーマネージメントの必要性と実践法をさまざまな機会においてお伝できるよう努力していきたいと思っております。」


聴講されました皆様、日本写真学会始めセミナー運営関係者の皆様、ありがとうございました。皆様の今後のご発展を祈念しております。

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January 31, 2007 12:56 AMに投稿されたエントリーのページです。

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